抄録
フォトリソグラフィ技術を応用することにより,細胞の培養表面を形成する技術を構築した.1 つ目は,培養表面を細
胞非接着性から細胞接着性へと任意のタイミングで変換することが可能な技術であり,2 つ目は,細胞を目的の形状にパターニングする技術である.これらの技術は基板上へのアルギン酸ゲル薄膜の成膜と成膜したアルギン酸ゲル薄膜の分解・除去により達成される.本技術を導入して製作した培養基板上での細胞培養実験の結果,通常培養に比べて細胞の活性が高く分化が促進される成果や,種類の異なる細胞を同一基板上にパターニングし共培養できる成果を得た.