2003 年 1 巻 p. 327-337
本研究はプロセス産業のリスクマネジメントにおいて十分な認識と体系化がされていないリスクコミュニケーション活動について、その実態を調査し、今後に応用可能なモデルの探索、仮説導出のための基礎となる知的基盤を構築することを目的として、アンケート調査及びその結果の因子分析により実施された。本研究によるアンケート調査の結果、プロセス産業におけるコミュニケーション活動の特徴として、(1)文書によるコミュニケーション活動に積極的である、(2)近隣住民との直接コミュニケーションには消極的である、(3)リスク情報の提供には消極的であること、が抽出された。