抄録
名古屋市では,循環型社会の実現への前進を目指した一般廃棄物処理基本計画(2008.5)の策定に当たり,市民・事業者・行政の協働による「なごや循環型社会・しみん提案会議」を先行実施し,その結果をたたき台として,正式な計画決定をみた.この協働プロセスでは,2002~05年に研究者・地域の協働で実施したJST研究「市民による循環型社会づくり」で考案した参加型会議(ハイブリッド型)が用いられた.本稿は,2006~07年に実施の「なごや循環型社会・しみん提案会議」の結果を報告し,評価を行うとともに,ハイブリッド型会議を用いた市民参加方法の有用性と問題点を指摘する.