読書科学
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原著論文
国語科におけるアニメーションを用いた授業づくりに関する一考察
遠藤瑛子の実践に見られる授業構造に着目して
増永 雄一郎
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2026 年 67 巻 3 号 p. 103-117

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抄録

 本稿の目的は,アニメーションを用いた国語科授業を構想・展開する際の手がかりを得ることにある。まず,長年にわたり動画を用いた国語科授業に取り組んできた遠藤瑛子の実践を概観し,アニメーション読解を学習活動の中心に据えた単元「もう一つの世界―『千と千尋の神隠し』の扉を開く―」を研究対象とした。次に,授業を構成する基本要素である「生徒」「教師」「教材」に「目標」を加えた「授業の三角錐モデル」に基づき,授業構造の把握を試みた。その結果,目標の三重構造,4つの特徴的な教師の姿,モード変換を伴う協同的かつ探究的な言語活動を行う生徒,6つの観点に基づいて選定される教材といった,各要素の具体像が明らかになった。これらの成果は,他の教師が解釈・利用しやすいよう,構造図として示した。さらに,各要素に着目した考察から,アニメーションを用いた国語科授業の構想・展開に関する示唆として,①本質的な学習者中心主義を基盤とする授業構造,②国語科としての学びを通して育成を目指す力の自覚化,③従来の国語科の学びの枠組みに基づく読解プロセスの重視,の3点が明らかになった。

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