2024 年 58 巻 1 号 p. 4-19
急速に普及する画像生成AIの影響を論ずるべく,デザインに関する経営学研究の理論的次元を整理し,デザインマネジメントを3層に分類した.狭義の意匠創作を基盤に,広義にはユーザー体験を含み,現在はビジネスモデルまで拡張されている.調査の結果,画像生成AIは,大規模言語モデルと役割を補完しながら新製品開発を支援し,意匠創作に変革をもたらしている.本研究の考察は,生成AIの組織的な活用の巧拙が,広義のデザインマネジメントや企業競争力に影響する可能性を示している.