航空機騒音が空港周辺住民のメンタルヘルスに及ぼす影響を明らかにすることを目的として,成田国際空港暫定平行滑走路(B滑走路)周辺において,精神健康調査票(GHQ-28)を利用した質問紙調査を行った。GHQ-28で神経症と判別された者の比率と騒音曝露量および騒音感受性との関連を分析した結果,騒音感受性が高い群において,住民のメンタルヘルスに影響が生じていると考えられた。さらに,騒音曝露群について,神経症と判別された者の比率と生活妨害との関係を分析した結果,夕方から夜間の時間帯(18∼23時)における生活妨害とメンタルヘルスとの間に,有意な関連が認められた。