屋外での音の伝搬に及ぼす地表面と風との複合効果について検討するため,滑走路とその周囲に広がる草地上で伝搬実験を実施した。この実験では,2台のトランペットスピーカを音源に用いて,それらから広帯域ノイズの断続音を交互に放射し,滑走路と草地上における水平距離300 mまでの伝搬特性を測定した。伝搬音に対する風の影響は地表面性状によって異なり,無風時に対する順風時の音圧レベルの上昇は吸音性地表面で大きくなるのに対して,逆風によるレベル低下は反射性地表面で顕著であることなどを確認した。さらに,実測値と理論計算値とを比較した結果から,現地で測定した音響インピーダンスを用いた実用的な計算法の有効性も明らかにした。