騒音制御
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Print ISSN : 0386-8761
磁性複合型制振材の制振機構 (その1)
半坂 征則佐藤 仁御船 直人
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キーワード: 騒音, 制振材, 磁性, 摩擦
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1997 年 21 巻 6 号 p. 419-427

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抄録

磁性複合型制振材では磁力の適用により, 既存の拘束型制振材では得られない優れた制振性能が確認された。本報告は制振材-振動体界面に発生する摩擦制振効果に特徴を有する制振機能を明らかにすることを目的として, 諸特性実験を行った。その結果, 以下の結論を得た。
(1) 振動体-磁性複合型制振材界面の温度上昇量の測定により, 摩擦制振効果の発生状況が確認された。
(2) 磁性複合型制振材は既存の拘束型制振材においては制振性能の顕著な低下が認められた20℃以下における低温領域においても高い制振性能を保持する。
(3) 摩擦抵抗力及び動振幅から評価された摩擦制振効果は磁性複合型制振材の制振性能に近似した温度依存性, 磁力吸着力依存性を示し, 摩擦制振効果の与える影響が明らかになった。

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© 社団法人 日本騒音制御工学会
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