抄録
出雲地域の骨折予防シンポジウム参加前後での当院での骨密度測定率と骨粗鬆症薬処方率を比較した.対象は2019年1月~2021年 10月までに脆弱性骨折で入院した1029例(胸腰椎 315例,大腿骨近位部 714例)である.これをシンポジウムまでと(前群:418例),翌日以降(後群:611例)に分けた.調査項目は骨密度測定率,骨粗鬆症治療薬の入院後(新規)処方率,入院後(継続+新規)処方率とし,前群と後群で比較した.骨密度測定率は,胸腰椎で前群 31.8%,後群 56.8%,大腿骨近位部で前群 15.0%,後群 37.1%,入院後(継続+新規)いずれかの骨粗鬆症治療薬の処方率は胸腰椎で前群 32.6%,後群 51.9%,大腿骨で前群 20.3%,後群 37.6%といずれも後群で増加した.継続+新規処方も,新規処方より約 20%高い値で同じ傾向を示した.シンポジウムに参加後,脆弱性骨折に対する検査と治療の意識が高まっていた.