COVID-19の感染拡大が介護保険指定事業所に及ぼす影響を,通所・訪問介護事業所の退出の視点から検討した。COVID-19の感染拡大期に事業所の退出が増加した様子は観察されず,事業種による退出率の差異も検出されなかった。退出に関わる要因の検討からは,厚生労働省による支援政策が事業所の戦略的な「非退出」を促したと考えられた。COVID-19後は,有事における介護保険事業の安定性を再認識した大規模事業者が参入を加速させ,薄利多売モデルによって介護保険サービスを提供して収益性の維持・拡大をはかって競争力を増し,それ以外の中小規模の事業者との二極化が進むと予見された。