本報告では,2022年5月14日(土)に開催された社会政策学会第144回(2022年度春季)大会の共通論題「2050年への社会政策――環境と社会の持続可能性を求めて」について,その趣旨の説明,および,各報告の主要な知見と報告にもとづいて行われた討論の概要を紹介する。学問としての社会政策は,社会や社会政策の検証のみならず構想にも関わっている。これからの社会政策を構想するためには,既存の未来予想,社会や社会政策の構想についての批判的検証や,変動を続ける自然環境と社会の持続可能性を考慮する視点が重要になる。