2023 年 15 巻 2 号 p. 73-83
本稿では、エンパワメントスクールにおける教育実践として、大阪府立西成高等学校での定着支援事業における学校と外部支援機関との連携に着目し、その現状を記述するとともに以下の5つの課題を提起する。
⑴学校と外部機関との間に共有される情報のすり合わせの必要性について、⑵外部機関から学校へ報告された情報を、学校がカリキュラムとして取り込むフィードバックのルートの構築について、⑶学校・外部機関と企業との接点において、地域企業との間になだらかなキャリアラダーを構築するという観点から、高卒採用者の家庭背景的情報や企業での適応・職業能力の開発などの情報等を積極的に相互に開示・共有する必要性について、⑷学校と外部機関との間の専門職性の定義を通じた権限と責任を明確化する必要について、⑸定着支援事業の意義を職業安定法の学校経由の就職支援の観点から再検討する必要について、である。