韓国では衡平性を失った健康保険料に対する国民の不満と不信は根強い。国民健康保険公団によると,2013年の1年間に健康保険料と関連した苦情が5730万件(全体苦情の約80%)に上り,2008年から2012年の5年間に国民権益委員会が受理した保健福祉関連の苦情の中でも最も多かった。こうした問題の多い健康保険料賦課体系に対して朴槿恵政権は国政課題の一つとして取り上げるなど,積極的にその改善に向かって努力する姿勢を示していたが,未だに具体的な改革案を公開していない。大まかな改革案として職域や地域を区別せず,「所得中心の保険料賦課」という基本方針のみが公開されている。 しかし,果たして「所得中心の保険料賦課」ができるのかについては疑問を持つ。本報告ではこれまで韓国で出された保険料賦課体系の改革案を検討し,その問題点と改革の可能性を展望する。