抄録
eビジネス・システムの顕在的・潜在的ユーザー数は計り知れない。とりわけB2Cのシステムではどれくらいのトランザクションが集中するのかを正確に予測することは不可能だと言い切っても過言ではあるまい。そのような負荷の集中をネットワークからの「ロード」という形でテストするのがロードテストである。実際にはソフトウェアを使用して大量トランザクションのロードを行うのだが, それほど単純には計画したようにテスト・ケースをこなすことができないことが多い。その原因はロードテストに対する考え方や実施時期の設定方法, ツールの制限など多岐に渡る。当論文ではこれらを10のアンチ・パターンとしてまとめ, その解法を考察することによってロードテストを成功に導く10箇条とするものである。