抄録
日本国内だけでなく他の国や地域と共同でプロジェクトを遂行する,いわゆるグローバル・プロジェクトは今や珍しい時代ではなくなった.ITの世界でも,ここ数年オフショア開発,グローバル・リソース開発などの呼称で,日本国内向けのシステム開発作業の一部を,中国,インドやその他のアジア諸国の海外開発ベンダと協業するケースが急速に増加している.海外の優秀でコストメリットもある人たちとのプロジェクトは,世界的な兆候であり,日本もその例外ではない.特に目本の場合,文化,商慣習,言語などの異なる人たちとの仕事は他国に比較しても困難になりがちであるが,スコープマネジメントを確実にコントロールすることでその効果はきわめて戦略的になりうるし,誤れば失敗プロジェクトにもなる.当稿ではその成功に向けたスコープ設定とその効果につき,実例を交えて紹介したい.