抄録
本研究では,個々が立案した戦略を集約し,その知識を引き上げ経営に活かすことを知的集約型経営と定める.そのために,個々がフレームワークの相互関係を考えた戦略立案を行う戦略立案の手法を提案する.その個々が立案した戦略を集約することで企業戦略が定める.その定まった企業戦略からビジネスプロセスの制約項目を導き,それを基に新しいビジネスプロセスを設計する方法を提案する.これらの提案により,知的集約型経営を目指している.戦略立案において,フレームワークの相互関係を考慮し,3つのフレームワークを組み合わせてSWOT分析を行うことで全体の状況をもれなく把握することができた.また,戦略ロジックツリーを用いて問題発見の仮説を立てることで,焦点を絞った情報の中で論点を深く考えることができ,論理性のある迅速な意思決定につながると考えた.そして,戦略立案し,企業戦略の展開を行うことで,TO BE MODEL構築のための制約の導くことができるようになる.そのことにより,企業戦略をビジネスプロセスに関連付けることができるようになる.よって,経営環境を考慮したTO BE MODELの構築が可能となる.本研究では,企業がおかれている環境が変化するたびにすばやく対応でき,ビジネスプロセスを変更することができる.