抄録
国内のIT企業が抱えるプロジェクトの約6割が小規模プロジェクトといわれている.しかし,小規模プロジェクトでは,コスト的な制約から,リスクの監視・コントロールはプロジェクトマネージャに一任され,第三者による組織的な対応はあまり行われていないのが実態である.ところが,現実は小規模プロジェクトでの失敗も多い.昨今の極めて厳しい経営環境下では,小規模プロジェクトの思わぬ不採算が経営に与える影響も決して小さくない.そこで,本論文では,実際に当社内で実践している小規模ITプロジェクトに対する監視・コントロールの取り組み概要とその評価について報告する.