昨今,ソフトウェア開発業務を行っている日本企業の多くが開発コストの削減を目的として,オフショア開発を実施している.オフショア開発では,安価な労働力が大量に得られる反面,コミュニケーションや品質に対する意識の問題により,納品時に大きな手戻りが発生する恐れがある.そこで我々は,オフショア開発を行うソフトウェア製作フェーズにおいてオフショア先自らが早い段階から均一に品質を作り込んでいけるようにするためのツールに管理図を取り入れ,コードレビューや単体テストの初期段階でプロセス上の課題を発見し,製作中に改善していくことに取り組んだ.本稿では,オフショア開発における管理図の有効性と,課題に対する改善策について述べる.