抄録
システム開発を初めて経験する学生は,要求定義から外部設計工程において,システムの完成イメージや,各工程の作業内容を把握することが困難である.また,必要となる作業にかかる時間の見積もりも容易ではないため,作業が滞る場合がある.本研究では,開発未経験の学生に対し,システム開発における過去の成果物を提示することで,この問題を解決する.特に,(1)ある設計書に記載した目標が,他の工程では実現手段となって関連していることを学生が理解すること,(2)作業報告書と成果物との関連を学生が理解することを目指し,実現のための方法を提案する.