抄録
当社では,プロジェクトオーナーが参画するプロジェクト進捗会議は,報告内容をプロジェクト管理システムに登録し報告するペーパーレス会議を実施してきたが,報告書式や報告の進め方は,PM (Project Manager)によって異なるのが現状である.そのため,プロジェクトごとに異なる報告資料の見方の説明や,単に進捗を長々と報告する等で会議の時間が費やされ,本来会議で議論されるべき重要課題の共有やその対策に十分時間が取れないケースがあった.我々は,プロジェクト進捗会議を報告の場から,プロジェクトが抱える潜在リスクの顕在化・共有・解決する議論の場とするために,報告内容・方法を統一化し,普及,徹底することで,会議の質的向上を図った.また,将来的には,蓄積した報告データを基にテキストマイニング等を活用して成功/失敗プロジェクトの傾向分析等を実施し,プロジェクトの失敗を未然に防ぐ予兆管理の仕組み作りをめざす.