抄録
品質/コスト/納期(QCD)の計画が達成できない問題プロジェクトは,自社だけでなくお客様の業務にも多大な影響を与えるリスクがあり,発生を抑えることが重要である.問題プロジェクトの発生は,上流フェーズで品質を作り込みきれていないこと,特に設計課題を出し切らずに後続の開発フェーズに移っていることが大きな影響を与えていることを確認することができた.そこで,基本設計における設計課題の出方を,信頼度成長曲線を用いて統計的・定量的に管理するという改善を行った.これにより,基本設計で設計課題を確実に出し切ることができ,QCDの計画を達成することができた.本稿では,その取り組みと成果を紹介する.