システム開発プロジェクトにおいて外部委託が切り離せない状況が続く中,プロジェクトを成功させるために必要な調達マネジメントのあり方について解説する.最終的な結果を大きく左右する上流工程においては,曖昧さに対する扱いが肝要となるので,曖昧さに対する対応分けを「回避」,「軽減」,「転嫁」,「受容」に分類し,本稿では,特に「軽減」と「転嫁」についての対応方法を詳しく見ていく.具体的には,プロジェクトの成否を決める主なポイントとして,スコープの明確化,ベンダーとの事前取り決め,慎重なベンダー選定,適切な契約締結の各切り口から対応方法を紹介する.