抄録
近年,主要な基幹システムが運用開始予定日に正常に稼動できないなどの,ITプロジェクトの失敗から起こるトラブルが大きな社会問題となっている.ITプロジェクトの成功には,プロジェクトマネジャー(PM)の能力に依存する部分が大きいとされる.一方で,ITプロジェクトの難易度は年々高くなってきており,PM個人の能力に頼るのではなく,組織的なプロジェクトマネジメントの取り組みが重要になってきている.NTT西日本における組織的なプロジェクトマネジメントの取り組みとして,プロジェクトの活動状況を可視化・定量化する仕組みを提案し,プロジェクトに適用した.その結果,進行中のプロジェクト活動状況を適正に把握し,問題発生時の早期対応が可能となった.