抄録
リスクをいち早く感知するためには, プロジェクトの進行とともにリスク事象を見直し, 新しく気付いたものを追加し, 丹念に検証していくことが重要である.この作業は大変面倒で, 発現しなければ無駄になるため, 日常的なマネジメント活動として定義し組み込んでおく必要がある.リスクをあらかじめ知っていたか, まったく気付かずにいたかではその後の対応に大きな差となるが, 実際にリスクマネジメント計画をプロジェクトマネジメント実施施策として有効に計画できているケースは多くなく, その障害が, メンバーの"やる気"であったりする.本稿では計画化にあたっての考慮点を検討する.