抄録
本実験では母岩に埋没した状態のコノドント化石についてX線イメージングを実施し、形態の抽出を試みた。その結果、砥石型珪質粘土岩中のコノドント化石では一部あるいは全体が識別できない例が多く発生することが明らかになった。特に基底部が黒色、先端側が白色を呈する二色のコノドント・エレメントでは、黒色部の密度が白色部よりもやや低く、画像構築の際にどちらか一方しか可視化できないことが多い。またこのような化石の密度は初生的な値よりも小さく、続成作用等の影響により母岩と同程度まで低下していると考えられる。X線イメージングによって良い成果を得るためには、可能な限り多くの試料を準備し、実験に適した試料が含まれる確率を高めることが最も有効な方法かもしれない。