Wnt シグナル因子 Dickkopf-1 のＸ線結晶学的研究

抄録

　細胞の分化や発生を制御するカノニカル Wnt シグナル伝達経路などで働く Dickkopf-1 (Dkk1) に存在する２つの Cysteine rich domain (CRD1及びCRD2) のうち、構造が解明されていない CRD1 について、可溶化した封入体からの巻き戻し法と細胞質内でジスルフィド結合形成を促進する大腸菌発現系を用いる方法で調製した２種類の試料を用いて結晶化を行った。どちらの試料からも結晶が得られ、Ｘ線回折データを測定したところ、同型の結晶であることが明らかになった。