SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section C
BL17SUにおける光電子顕微鏡の現状(2014)
小嗣 真人大河内 拓雄
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 3 巻 1 号 p. 163-169

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抄録
BL17SU軟X線ビームライン(理研・物理科学ビームラインⅢ)のAcステーションには、分光型光電子・低エネルギー電子顕微鏡(Spectroscopic PhotoEmission and Low Energy Electron Microscope: SPELEEM)が設置されている。光電子顕微鏡は表面から放出された光電子の空間分布を数10 nmの空間分解能で直接可視化できる電子顕微鏡の一種である。BL17SUの高輝度軟X線とSPELEEMの高い空間分解能を組み合わせることで、試料の微細構造、組成分布、電子状態、磁区構造を取得することができるため、これまでレアメタルフリー磁性材料から、グラフェンエレクトロニクス、あるいは惑星科学の分野まで、幅広い分野で活用されている。本稿では、SPELEEMの基本原理について述べた後に、最近行った主な高度化について紹介する。
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