SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section C
BL25SU(軟X線固体分光ビームライン)の現状(2014)
中村 哲也室 隆桂之大河内 拓雄小谷 佳範辻 成希木下 豊彦松下 智裕仙波 泰徳大橋 治彦
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 3 巻 1 号 p. 186-200

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抄録
BL25SUは、高速の円偏光スイッチングを実現するツインヘリカルアンジュレータを光源とする軟X線ビームラインである。建設当時、世界最高クラスのエネルギー分解能を特徴として、1998年の供用開始から軟X線吸収分光や光電子分光による固体物性研究で成果を挙げてきた。他に二次元光電子分光、X線磁気円二色性分光、光電子顕微鏡を利用した課題が実施され、2013年までに約350報の原著論文が出版された。一方、2012年度からスタートした文部科学省・元素戦略プロジェクト(研究拠点形成型)において、軟X線ナノビームを利用したピンポイント磁気解析が必須とされたことをはじめ、より先端的な研究ニーズに応えるために2013年末よりビームライン全体の大規模な改造を実施し、ナノおよびマイクロビームの利用基盤が整備された。本報告では、改造後のビームライン概要、および改造前に実施した計測技術開発について示す。
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