抄録
Eu添加GaNによる赤色発光ダイオードの高輝度化を目的として、高濃度Eu添加とEuイオン周辺局所構造の制御技術の確立を目指している。有機Eu原料EuCppm2を用いて作製したEu添加GaNでは、高濃度にEuを添加するために原料の供給量を増加させるとEuを含む析出物が試料表面にて観察された。これらのEuを含む表面析出物は、熱リン酸や塩酸により取り除くことができた。また、Euを含む表面析出物を取り除くことで、Eu(DPM)3を用いて作製したEu添加GaNと同様なXANESスペクトルが得られたものの、ホワイトラインピーク強度は若干大きく、異なる構造も含まれていることが示された。