SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
AAA+プロテアーゼ FtsH のAAA+ドメインのATP加水分解中間体構造解析
寿野 良二阿部 明子吉田 賢右
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 3 巻 2 号 p. 283-285

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抄録
 多くのAAA+プロテアーゼはリング構造を形成し、その中心の孔に基質ポリペプチド鎖をATP依存的に通して内部のプロテアーゼ活性部位に送り込むと考えられている(pore & chamberモデル)。その機能を発現するためにはATP加水分解に伴う構造変化が重要であることが知られているが、各反応ステップにおける詳細な分子機構の情報は未熟である。我々は膜結合型AAA+プロテアーゼFtsHのAAA+ドメインの構造変化に着目してX線結晶構造解析を行い、ATP加水分解中間体構造を決定した。構造情報からヌクレオチドの結合状態や構造変化を明らかにし、ATP依存的に構造変化することを原子分解能で明らかにした。
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