抄録
V2O5-MxOy(M=P, Te, Pb, Ba)二元系ガラスや、これにAg2O、Sb2O3、WO3などを添加した三元系ガラスの構造解析を目的として、V元素周囲の局所構造をSPring-8/BL14B2のXAFS測定装置にて評価した。V-K吸収端の低エネルギー側に現れるプリエッジのピーク強度より、TeO2やPbOを添加したガラスではV2O5結晶の5配位と比較して配位数が減少している可能性が示唆された。また、Ag2O、Sb2O3、WO3の添加はいずれもプリエッジのピーク強度を増加させることから、配位数もしくは対称性に影響を与えることが分かった。