SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section B
放射光X線小角散乱法によるZr-Cu-Ni-Al-(Pd, Pt, Ag or Au)系金属ガラスにおける構造不均一性の評価と塑性変形誘起ナノ結晶化挙動の解明
山田 昌弘神里 良吉田 慎二足立 大樹山崎 徹
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2018 年 6 巻 2 号 p. 250-255

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抄録

Zr-Cu-Ni-Al系金属ガラスにおけるPd、Au等の貴金属元素の添加は、非晶質構造中にナノクラスターを形成し、塑性変形能を改善させる。また、Au添加合金においては、ガラス転移温度( Tg )以下でのAnnealによって、さらに大きく塑性変形能が改善する。本研究では、Zr-Cu-Ni-Al-(Pd, Pt, Ag or Au)系金属ガラスのAnneal前後でのX線小角散乱を測定し、非晶質構造の不均一性について評価した。Au添加合金では、Ag、Pt添加合金と比べて、圧縮破面近傍での散乱強度の増加が小さく、せん断帯付近における不均一性の成長が抑制されることから、高い塑性変形能を示すと考えられる。

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