抄録
セリアジルコニア酸化物は酸化還元により酸素を吸放出する機能性粉体であり、貴金属とともに、排ガス浄化用触媒として利用されている。排ガス浄化に大きく寄与する Pd または Pt 還元メカニズム解明のため、既存のセリアジルコニアと開発中のセリアジルコニアに Pd または Pt を担持し、室温から 150°Ϲ までの昇温過程において in-situ XAFS 測定を実施した。開発したセリアジルコニアに担持した Pd と既存のセリアジルコニアに担持した Pd の還元温度に差はみられなかったが、Pt については開発したセリアジルコニアに担持したもののほうが低温で還元されていることがわかった。この結果は昇温還元測定(TPR 測定)による酸素放出挙動と定性的に一致した。