抄録
毛髪コンディショナー成分(界面活性剤)の水溶液に浸漬したシリコンウエハとの界面に形成される吸着膜の構造について、X線反射率法により検討した。界面活性剤としては、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムを基本成分とし、ベヘニルアルコールおよびステアリルアルコールを添加物として用いた。塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム水溶液ならびにそれぞれの長鎖アルコールを添加した水溶液から形成される吸着膜に対して、超純水による洗浄の程度に依存した膜構造の変化に着目した。長鎖アルコールの添加は、吸着膜の構造を変化させ安定化の向上に寄与することが示唆された