抄録
過去の我々の研究において、滅菌紙を用いた滅菌バッグ及びポリエチレン不織布を用いた滅菌バッグに関して、熱接合部の強度に及ぼす接合温度と接合圧力(0.32, 0.42, 0.52 MPa)の影響について報告した。その結果、滅菌紙を用いた滅菌バッグ(滅菌紙と高分子フィルムのシール)では、はく離強度について、接合圧力の依存性が確認された。一方ポリエチレン不織布を用いた滅菌バッグ(不織布と高分子フィルムのシール)では、はく離強度は接合圧力に依存性がないことがわかった。そこで、本研究では、ポリエチレン不織布を用いた滅菌バッグで、さらに低い圧力(0.1, 0.2, 0.3 MPa)でヒートシールした場合について実験を行った。結果、0.1 MPa に比べ、0.2, 0.3 MPa では、より高いはく離強度が得られた。セルロースを主体とする滅菌紙と高分子フィルムのシールでは、セルロースは溶融せず、高い剛性を持つため接合圧力依存性を示した。一方、同種高分子である不織布とフィルムのシールでは、一定圧力以上を加えることにより安定した強度が得られると考えられる。