HLA抗原は複数のエプレットを有し,その多くを他のHLA抗原と共有しているため,抗HLA抗体は複雑な反応性を示す。単一のHLA抗原による感作であっても,複数のエプレットが免疫源となることから,複数の抗体特異性が検出されることは少なくない。抗HLA抗体検査はLCT(Lymphocyte Cytotoxicity Test)法からAHG-LCT(Anti-Human Globulin Lymphocyte Cytotoxicity Test)法,LIFT-FCM(Lymphocyte Indirect Immunofluorescence Test-Flow Cytometry)へと発展し,さらに精製HLA抗原を用いたフローサイトメトリー法やLuminex®を用いる蛍光ビーズ法の導入によって大きく進歩した。特に単一抗原ビーズ試薬の登場により,抗HLA抗体のエプレット解析が可能となり,抗体特異性解析の精度が向上した。一方,HLA抗血清には複数の抗体特異性が混在する場合が多く,各エプレットを解析することは容易ではない。この課題に対し,吸着・解離試験を用いて特定の抗体特異性を単離することでエプレット解析が可能である。