保健医療福祉科学
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埼玉県立大学の県内産科医療施設推薦制度にて編入学した学生・卒業生の現況調査
鈴木 幸子坂本 めぐみ齋藤 恵子山本 英子大月 恵理子兼宗 美幸橋本 美幸芝本 美紀高橋 紀子
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2014 年 3 巻 p. 46-51

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抄録

 県内産科医療施設推薦制度は、県内の助産師不足を解消するために平成20年度から開始され、看護師経験3年以上、県内在住/在勤で県内就職を要件として県内産科施設から推薦されて受験し、3年次編入で助産師国家試験受験資格を取得する制度である。本制度で編入学した25名と産科看護管理者12名に調査を行った。学生は有子者8名(32%)、英語、パソコン、レポートなどに困難を感じ、休職扱いは7名(28%)と少なく、ほとんどは休日にアルバイトをしていた。大学に編入学した意義を「保健師科目の学び」「リテラシーを身につけた」等と感じ、制度について「もっとPRが必要」と考えていた。卒後の就業状況では看護管理者の評価は肯定的だったが、卒業生からは「新人として教育や支援を受けている」という回答が多い反面、「新人教育が受けられずに困っている」も見られた。在学中の学習支援および経済的支援と助産師が少ない施設での新人教育の充実が課題である。

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© 2014 埼玉県立大学保健医療福祉科学学会
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