2014 年 5 巻 1 号 p. 5_17-5_21
【背景】若年女性の心血管病変発症率は同年代男性に比べ少ないが閉経後に上昇する。また高齢女性は男性に比べ骨格筋量が少なく運動能力低下を来たし易く,術後歩行自立等に影響を来すと考える。高齢冠動脈バイパス術患者の歩行自立等の性差の影響を検討した。【対象・方法】冠動脈バイパス術を施行し退院した65歳以上の患者を後方視的に抽出し,臨床データや歩行自立日数等のリハビリテーション進行状況の性差を比較した。【結果】患者数69名で,術後在院日数は女性が延長し(P<0.05),歩行自立日数も女性が遷延していた(P<0.01)。歩行自立遷延の関連因子は女性と術前脳性ナトリウム利尿ペプチドであった(P<0.05)。【考察】歩行自立日数等に性差を認め,女性と術前脳性ナトリウム利尿ペプチド値が歩行自立日数遷延の関連因子と示唆された。高齢冠動脈バイパス後の心臓リハビリテーションにおいて性差を念頭に介入することが重要と考える。