理学療法の科学と研究
Online ISSN : 2758-3864
Print ISSN : 1884-9032
短報
一般型シンスプリントに対する評価の一考察
-超音波画像診断装置を用いた後脛骨筋腱と長趾屈筋腱の交差に関する評価について-
中嶋 康之源 裕介
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ジャーナル オープンアクセス

2017 年 8 巻 1 号 p. 8_21-8_23

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抄録

 【目的】一般型シンスプリントの従来の発生機序とは異なり,現在新たな発生機序が示唆されている。現在の発生機序では長趾屈筋腱と後脛骨筋腱の両腱が交差する位置(クロスポイント)が重要視されている。しかし超音波画像診断装置にてクロスポイントの位置を示した報告はない。そこで本研究は超音波画像診断装置を用い,クロスポイントの下腿における相対的位置を明確にした。【方法】超音波画像診断装置を用い,両腱が交差する位置をクロスポイントとし体表にマークした。内果からのクロスポイントまでの距離を計測するとともに脛骨長を100%としクロスポイントの相対的位置を求めた。【結果】内果より計測したクロスポイントの位置は最大9.1㎝,最小で5.7㎝であり,平均7.9㎝(SE=0.2)の位置に存在した。また相対的位置に関しては平均22.5%であった。【結論】超音波画像診断装置でもクロスポイントの描出は肉眼解剖とほぼ同様にその位置を示せることが示唆された。

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© © 2017 一般社団法人 千葉県理学療法士会
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