2020 年 5 巻 p. 1-2
電気推進を用いた軌道間輸送機(OTV)の開発における技術的挑戦と克服に関するパネルディスカッションが行われた.太陽発電衛星の輸送では,ペイロードの太陽電池をOTVで利用できる場合,電気推進は特に有効な推進システムとなる.電気推進の推進剤として有力な候補はアルゴンであり,大出力のアルゴン推進機を開発する上での技術的課題が議論され共有された.また太陽発電衛星の実現には打ち上げ機との連携や,OTV全体でのシステム最適化が必要不可欠であり,分野を横断した研究者間の協調と,共通で意識すべき事業戦略(ロードマップ)の策定が重要であると再認識された.