抄録
硬X線光電子分光(HAXPES)における絶縁体試料のチャージアップ抑制を目的とし、MgO 基板に Ru および Al 薄膜を蒸着した。Ru 膜は 0.4 nm の薄さでもチャージアップを効果的に抑制し、MgO 由来の Mg1s ピークに関してエネルギーのシフトは観測されなかった。一方、Al 膜(2.0 nm)は均一性が低く、測定位置により MgO 由来のピークにエネルギーシフトが生じた。MgO 基板に対するチャージアップ対策としては Al よりも Ru が優れていることが明らかになり、適切な金属蒸着を行うことで絶縁体試料でも HAXPES 測定が可能であることが示された。