主催: 公益社団法人 日本表面科学会
表面定量分析を行う上で重要な電子の非弾性平均自由行程や阻止能は一般にエネルギー損失関数から計算される。ところが、電子と固体との相互作用が強く現れる20-50 eVのエネルギー範囲では実験が困難なために光学データがほとんどの物質で欠けている。そこで第一原理計算(FEFF8.2およびWIEN2k)により35種の半導体について0.1 eVから30 keVにおける誘電関数を計算した。f-sum ruleおよびps-sum ruleによるチェックを行い、それぞれ6 %以下、0.1 %以下の誤差に収まることを確認した。