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越川 孝範
セッションID: 15Ap-01
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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スピントロニクスに関する研究が盛んになっているが、それに伴う磁区等の観察手段についても発展している。本講演では、最近開発が進み、実時間で磁区観察が可能なスピン偏極低エネルギー電子顕微鏡(SPLEEM)について紹介し、それを用いて行ったスピントロニクス薄膜材料の観察結果について報告する。
実時間観察のために以下の3点について大きな開発を行った。
1.輝度の向上
2.高偏極度
3.カソードの長寿命化
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小池 和幸
セッションID: 15Ap-02
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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山田 豊和
セッションID: 15Ap-03
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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スピン偏極STMによる金属表面での磁気電気結合の発現 ~電界による鉄ナノ磁石の制御~
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木下 豊彦
セッションID: 15Ap-04
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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本シンポジウムの主題である、磁区観察手法の有力な方法のひとつである、放射光高電子顕微鏡を用いた応用について紹介する。時間分解観察、元素選択的な観察が可能であるため、反強磁性/強磁性体の界面や、メゾスコピックサイズの磁石の高速磁場応答などが観測されている。
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原田 研
セッションID: 15Ap-05
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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電子線ホログラフィー、ローレンツ顕微鏡法など電子線干渉を用いた磁性材料の観察に関して、原理と手法を中心に、応用例とともに紹介いたします。
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田中 敬二
セッションID: 15Bp-01
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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材料・デバイス創出におけるイノベーションを目的として高分子を使用する際、界面における構造・物性制御は必須の基盤技術である。ここでは、中性子反射率、和周波発生界面分光、走査フォース顕微鏡および接触角測定に基づき、水界面におけるポリメタクリル酸メチル(PMMA)の凝集構造と分子鎖熱運動性について議論する。
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高井 まどか
セッションID: 15Bp-02
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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医療デバイスの作製において、材料表面へ生体適合性を付与することが重要な技術となる。生体適合性とは、生体に害を及ぼさない、生体により材料の損傷がないという特性であり、この物性発現は材料近傍の水の構造に起因すると言われている。本講演では、材料として高分子材料をとりあげ、生体適合性、タンパク質の吸着・非吸着、および細胞接着・非接着を支配する界面水の役割について紹介する。
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森田 裕史
セッションID: 15Bp-03
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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近年、溶けない組み合わせであり、非常にシャープな界面が予想される水ーPMMA間界面において、ナノスケールの膨潤層が存在することを、九州大学の田中教授らによる実験で明らかされつつある。本研究では、水ー高分子界面に代表されるソフト界面について、高分子鎖を単位とした粗視化モデルを用いたモデルを開発し、その界面における高分子鎖のダイナミクスをシュミレーションを用いて研究を行なったので、報告する。
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林 智広
セッションID: 15Bp-04
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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オリゴエチレングリコールあるいは双性イオン型末端基を有する自己組織化単分子膜は生体分子・細胞の吸着・接着を抑制することから、バイオセンシング、タンパク質・細胞のパターニングなどに応用されているが、吸着を忌避するメカニズムに関しては不明な点が多く残されている。本発表ではタンパク質吸着実験、血小板接着実験、原子間力顕微鏡を用いた表面力測定の結果に基づき単分子膜の吸着忌避のメカニズムについて議論する。
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福間 剛士
セッションID: 15Bp-05
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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我々は、従来超高真空中での原子分解能観察に用いられてきた周波数変調原子間力顕微鏡(FM-AFM)を、液中で用いるための技術開発に取り組むとともに、開発した技術を用いて固液界面現象に関するナノスケール研究を行っている。本講演では特に、固液界面の3次元水和構造計測技術の開発と、それを用いて行った脂質二重膜表面の3次元水和構造観察の結果について詳しく紹介する。
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佐崎 元, Zepeda Salvador, 中坪 俊一, 古川 義純
セッションID: 15Bp-06
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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氷の相転移(成長や融解・昇華)は地球の寒冷圏で起こる様々な自然現象を支配するため,相転移が進行する場である氷結晶の表面を分子レベルで理解することは大変重要である.我々は,透明な固体表面上の原子・分子高さの段差を可視化できる光学顕微鏡を開発し,氷結晶(水蒸気から成長しているので雪結晶と同じ)表面上で,単位ステップ(結晶表面上の分子スケールの基本構造)の動的挙動や表面融解過程を直接観察することに初めて成功したので紹介する.
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松川 宏
セッションID: 15Cp-01
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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マクロ系の摩擦は古代より研究されてきたが、未解明の基本的問題が多く残されている。
しかし、近年の原子・分子スケールの摩擦の研究の発展を受けて、マクロ系の摩擦の研究も大きな進展を見せている。
現状と将来への問題点を概観したい。
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乾 徳夫, 三浦 浩治, 石川 誠
セッションID: 15Cp-02
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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超潤滑を実現する方法として,カシミール斥力を用いた量子浮揚が研究されている.本講演では,これまでに提案されているカシミール斥力の発生方法を総括し,我々が研究している反磁性体誘電体平板と磁性誘電体平板に作用するカシミール斥力について,量子浮揚の観点からその長所と短所を詳しく解説する.また,このカシミール斥力がこれまでの常識に反し,板厚を小さくすることで増大することを述べる.
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山田 真爾
セッションID: 15Cp-03
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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二表面の接触界面に介在する液体潤滑剤は,空間制限効果により構造化と固化を生じ,せん断開始時の静摩擦発生の要因となる.本講演では,表面力測定装置(SFA)を用いた摩擦の実験から,液体超薄膜の構造化(固化)の挙動を解析した研究について紹介する.超薄膜状態の高分子液体が形成する分子層状化構造や,せん断停止-再開に伴う液体薄膜の固化-融解の相転移等の例を挙げ,超薄膜構造と静摩擦挙動の関連について議論する.
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石田 忠
セッションID: 15Cp-04
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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ナノサイズの機械デバイスにおいて摩擦は大きな力のひとつであり、摩擦はその性能を著しく低下させる大きな要因の一つである。そこで、講演者らは微小機械素子(MEMS)を透過型電子顕微鏡(TEM) 内部で駆動し、摩擦界面をナノスケールでその場観察する実験系、MEMS-in-TEMを開発した。本講演ではMEMS-in-TEMを用いて、様々な潤滑材料の摩擦界面をナノスケールで観察し、それと同時に摩擦力の測定を行った結果を発表する。
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佐々木 成朗, 板村 賢明, 三浦 浩治
セッションID: 15Cp-05
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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カーボンネットワーク界面のナノ摩擦の理論的・実験的研究について報告する。先ずC
60分子ベアリングにおいて、超潤滑の異方性を見出し、近似的にゼロ摩擦となる特異的な走査方向の存在を示した。そして超潤滑メカニズムの一因として、C
60分子の回転・変形の効果を挙げる。次に単層グラフェンをグラファイト基板表面から引き剥がす過程にも超潤滑特性が現れ、面接触から線接触への著しい転移が現れることを明らかにしたのであわせて報告したい。
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大槻 道夫, 松川 宏
セッションID: 15Cp-06
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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床に垂直な力で押し付けて、さらに横から力を加えた弾性体の滑りを考える。通常のクーロン摩擦が成立するなら、弾性体が滑るのに必要な最大静止摩擦力は垂直力に比例するはずだが、最近の詳細な実験では、そのクーロン則が破れる場合があることが示されている。本講演では、そのクーロン則の破れを単純な線形弾性体の境界問題として解析し、そのメカニズムを解明する。
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鶴岡 洋志, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 15P-01
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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我々のグループでは摩擦力顕微鏡探針でカーボンナノチューブ(CNT)を並進・回転移動させる実験に成功しており、CNTの動力学が摩擦力顕微鏡の二次元マップや力曲線に現れる事が分かっている。本研究では数値シミュレーションを用いて、基板上に吸着したCNTに対してCNT探針を水平走査させた時、探針高さが水平力曲線とCNTの動力学にどのような影響を与えるのかを調べた。探針高さによってCNTの典型的な動力学領域が分類出来たので報告する。
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古川 雅人, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 15P-02S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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C
60分子ベアリング(グラフェン/C
60/グラフェン界面)の超潤滑特性が荷重によって変化すること、および荷重依存性の特徴が走査方向によって著しく異なることを数値シミュレーションによって明らかにした。さらに荷重を圧力に換算して、C
60分子ベアリングがナノスケールだけでなくマクロスケールにおいても良好な超潤滑システムであることを数値的に示すことに成功した。
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小沢 晃, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 15P-03
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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グラフェン基板上に吸着した単層・多層カーボンナノチューブ上で、原子間力顕微鏡探針を押し付ける過程と水平走査する過程の数値シミュレーションを行った。本シミュレーションによって得られる垂直・水平力曲線の波形の特徴から、単層・多層カーボンナノチューブを識別できる可能性が示唆された。これはカーボンナノチューブの標準的な形状評価手法の一つとして提案できる可能性があるため、本講演では計算結果の現状を報告する。
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赤嶺 智敬, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 15P-04
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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超潤滑特性を有するフラーレンベアリングは、ナノレベルの摩擦制御に応用が強く期待される分子複合材料である。我々はこれまでに超潤滑発現のメカニズムをC
60分子とグラファイト間に働く摩擦力に着目して調べてきた。そこで本研究ではC
60分子間に働く摩擦力に焦点をあてて、その超潤滑特性への寄与を数値シミュレーションにより解析した。その結果C
60分子間の回転摩擦力はグラファイトシートに働く全摩擦力の50%程度に及ぶことが判明した。
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小熊 将嗣, 板村 賢明, 藤田 博之, 佐々木 成朗
セッションID: 15P-05S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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これまでに我々のグループではTEMを用いてMEMSのシリコン対向探針界面での凝着・せん断現象の直視観察に成功している。しかし、せん断過程におけるナノ接合部の形状変化のメカニズムには未だ不明な点が多い。そこで本発表では、シリコン対向探針のせん断過程の数値シミュレーションによる解明を目的として、分子動力学法(動的)と共役勾配法(静的)による計算結果の比較と、せん断方向の角度効果に関する計算結果の現状を報告する。
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増田 親厳, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 15P-06S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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グラフェンはその優れた電気輸送特性、機械特性から、各種デバイスへの応用が期待されている。グラフェンをデバイスの可動部分のパーツに使う場合、その機械特性を理解しておく必要がある。しかし基板上に吸着したグラフェンの力学には未知の点が多い。そこで本研究では、基板からのグラフェン引き剥がしのシミュレーションを行い、引き剥がし過程の配向角を変化させた時に現れる原子スケールの動力学と摩擦の変化について議論する。
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和知 嶺介, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 15P-07
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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摩擦力顕微鏡探針でグラファイト表面を走査すると、探針にグラフェンが追随してフレーク探針が形成されて超潤滑が達成される事がこれまでの実験的・数値的研究で検証されつつある。本研究では、多層グラフェン(2層~10層)の水平方向の弾性を計算した。その結果、グラフェンシートが滑る際、連成バネとして振る舞うことを数値的に示したので報告する。当日の発表では更にグラフェン層数および走査方向への依存性を議論したい。
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清水 智子, 鄭 載勲, 大谷 徹也, 今田 裕, 川合 眞紀, 金 有洙
セッションID: 15P-08Y
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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Au(111)上のフッ化フラーレンC
60F
36単分子膜に対し、STMと非接触AFMによって、構造および界面電子状態を解析した結果を報告する。密度汎関数法による計算との比較から分子吸着構造と超構造モデルを見出し、そこから分子間相互作用および分子膜‐基板間相互作用についての知見を得た。さらに分子軌道の相対位置からキャリアが電子となること、吸着により基板から分子膜へ電荷移動が起こり双極子が発生し仕事関数が増加すること、等が判明した。
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田中 博之, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: 15P-09
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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CNT分子ベアリングの摩擦特性の評価を行い、その実現可能性を議論する。先ず2枚のグラフェンシートで1本のCNTをはさみ、上層グラフェンを垂直走査して、本系が安定構造を保つのに適正な荷重領域を調べた。次に上層グラフェンを水平走査して、摩擦の荷重依存性を調べた結果、以下の2つの特徴が示された。(1)平均水平力(摩擦)の荷重依存性の特徴は、2つ以上の領域に分類可能。(2)CNTの挙動(並進・面内回転)が摩擦の変化に大きく関与。
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小川 浩二, 佐々木 実, 大西 彰正, 北浦 守, Kim Heon-Jung, 東 純平, 高橋 和敏, 鎌田 雅夫
セッションID: 15P-10
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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近年トポロジカル絶縁体として注目されるBi
2Te
3単結晶のn・p型試料について電子状態を放射光励起角度分解光電子分光法により決定した.入射光エネルギーhvを光電子の脱出深さが浅くなる50~70 eVとし,10 Kまで冷却した真空劈開面において表面及びバルク状態を明瞭に測定した.またz分散を求めた所,表面状態だけでなくバルク状態も理論計算に反しほとんど分散を示さなかった.
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相谷 昌紀, 平原 徹, 坂本 裕介, 山田 学, 宮崎 秀俊, 木村 真一, 長谷川 修司
セッションID: 15P-11
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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トポロジカル絶縁体は、バルクは絶縁体だが、金属的でスピン分裂した表面状態を持つ物質である。Bi
2Te
3もその一つであり、ディラックコーン表面状態を持っているが、実際の結晶ではフェルミ準位がバルク伝導帯を横切っている。本研究では(Bi
1-xPb
x)
2Te
3超薄膜を作成し、Pbドープによるフェルミ準位制御を角度分解光電子分光法で示し、
in situマイクロ4探針法でディラックコーン表面状態の電気伝導度測定に成功したので詳細を紹介する。
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田中 浩太, 木村 明日香, 服部 賢, 大門 寛
セッションID: 15P-12S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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Si(111)√3×√3-Mnは強磁性を有するB20-MnSi薄膜系である。そのキュリー温度Tcは歪みに依存してバルク(29.5K)より高くなる(43K)との報告がある。通常作製される√3構造はRHEEDでストリークでありドメインは小さい。広いドメインで歪みを保持する薄膜を作製できれば、43Kよりも高いTcが期待できる。我々はそのような薄膜(√3スポット)の作製条件を見出したのでその詳細を報告する。
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小澤 真一郎, 有賀 敦
セッションID: 15P-13
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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カルボキシル基やアミノ基などを末端基に持つチオール化合物の自己組織化単分子膜(SAM)により化学修飾したチオール修飾金電極を作製し、ドーパミン(DA)など、数種類の生体分子の電極反応を詳細に調査した。これらの測定データをもとに、生体内反応において重要である生体分子間相互作用について電気化学的考察を行った。
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柳生 進二郎, 吉武 道子, Tsud Nataliya, 知京 豊裕
セッションID: 15P-14
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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ホスフォン酸は、電極表面に有機分子を固定するアンカー材として注目されている。ホスフォン酸は、P(リン)に3つの酸素が結合し、その酸素を介してと基板と結合を作ると考えられている。本研究では、3回対称性を持たないAl(110)を用いてホスフォン酸を含むフェニルリン酸を吸着させ、反射赤外分光法やケルビンプローブを用いてその吸着構造についてAl(111)表面と比較し検討を行った。
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神農 宗徹, 寺岡 有殿, 高岡 毅, ハリス ジェームズ, 吉越 章隆, 米田 忠弘
セッションID: 15P-15
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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Al(111)表面の超音速N
2分子線による運動エネルギー誘起窒化では表面温度473 Kでは直線状の吸着曲線が得られるが、373 Kではインキュベーション時間が確認され、室温ではさらにインキュベーション時間が長くなった。このようなインキュベーション時間の存在と大きな表面温度依存性はN原子の拡散を示唆している
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井上 敬介, 寺岡 有殿
セッションID: 15P-16S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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Ni(111)表面を超音速酸素分子線を用いて酸化し、放射光光電子分光で表面酸化状態を観察した。酸素分子線照射とNi3p、O1sの内殻光電子スペクトル測定を繰り返すことで、各並進エネルギーにおける酸素吸着曲線と初期吸着速度を測定した。O
2分子の並進エネルギーが1.0eVで初期吸着速度が極大値を示し、2.3eVで再び急激に増大した。これは並進エネルギー効果によりNiOへのO
2分子の活性化吸着が促進されたためと考えられる。
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佐藤 暁久, 岩井 秀和, 江川 千佳司
セッションID: 15P-17
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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ガソリンエンジン自動車の排ガス浄化触媒のモデル表面としてCeOx/Pd(111)表面におけるCO酸化反応について、反応ガスをNO+COおよびCO+O
2とし各反応を質量分析と表面測定により調査した。
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小倉 鉄平, 石元 孝佳, 古山 通久, 月川 久義, 田島 正喜
セッションID: 15P-18Y
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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あらゆる工業分野で用いられている触媒反応の詳細反応機構の理解は耐久性向上・機能付加等を目指した新規触媒開発において重要であり、量子化学計算はその有効な手段の一つである。本発表では、量子化学計算による結果を元に実条件を出来るだけ模擬できる詳細な表面反応機構を構築する手法について紹介する。また開発した手法の応用例としてNi表面におけるメタン改質反応機構について報告を行う。
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谷口 昌宏, 西川 治
セッションID: 15P-19
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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これまで我々は種々のカーボンナノチューブ(CNT)についてアトムプローブ(AP)を用いて分析を進めてきた。CNT試料についてバルクの分析結果とAPによるミクロの分析結果が必ずしも整合しないことが問題である。その原因として、CNTの精製法が発展途上にあることが考えられる。原子状水素にCNTを暴露することで、CNT表面の欠陥部位あるいはグラファイト構造ではない成分を水素化して脱離させることを試み、電界放射およびAP分析を行ったので報告する。
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新川 慶太朗, 呉 準杓, 齊藤 慶彦, 町田 考洋, 近藤 剛弘, 中村 潤児
セッションID: 15P-20S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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グラファイトの欠陥やステップ、テラス上の電子状態は、フェルミ面付近に状態密度を多く持ち、触媒活性点として機能している可能性がある。我々は電子供与体として良く知られているカリウムをグラファイト表面にドープしグラファイト表面の電子状態を変調させ、昇温脱離測定やHe原子線散乱手法を用いて表面での分子の吸着特性及び衝突散乱挙動へのカリウムドープの影響を調べた。
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西本 究, 唐 佳芸, 小川 修一, 高桑 雄二
セッションID: 15P-21
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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初期酸化過程の酸素の挙動を明らかにするために Si(111)表面の室温初期酸化過程を紫外線光電子分光で観察した。
酸素暴露直後、仕事関数は急激に増加した。短時間の酸素暴露後に酸素の供給を停止したが、仕事関数は減少した。このことは、ins-paul構造がins + ad-ins構造に変化していることを示している。このような吸着酸素の挙動について、酸化膜被覆率と仕事関数の相関から議論する。
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池田 暁彦, 松本 益明, 小倉 正平, 福谷 克之, 岡野 達雄
セッションID: 15P-22S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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Au(001)表面に吸着したXeの単層・多層吸着層にパルスレーザー(193 nm)を照射し,脱離したXe原子の飛行時間分布を測定した.Xe脱離量のレーザー光強度依存性から,熱・非熱活性化過程の2つの脱離機構が存在することが明らかにした.また,Xe吸着層の層数の増加に伴って,熱活性化過程によって脱離したXe原子の飛行時間分布が,Maxwell-Boltzmann分布から修正Maxwell-Boltzmann分布へ変化した.講演では,脱離後のXe原子同士の衝突(クヌーセン層の形成)が,飛行時間分布へ与える影響について議論する.
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藤原 健成, 堀内 悠, 亀川 孝, 森 浩亮, 山下 弘巳
セッションID: 15P-23
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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オルト珪酸テトラエチルの加水分解により、シリカ球状粒子を調製し、光応答性のあるクロム酸化物を含浸担持した。調製した粒子をスピンコーティング法により石英基板上に薄膜化し、その表面でエチレンを光重合させることによりポリエチレン被覆を行った。ポリエチレンを被覆した薄膜は超撥水性を示し、高い透明性を有していた。また、シリカ粒子の粒子径による撥水性への影響を検討した。
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東 幹晃, 清田 英夫, 黒須 楯生, 千葉 雅史
セッションID: 15P-24S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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大規模集積回路における金属配線間の誘電体膜の寄生容量は信号遅延や電力消費に影響を及ぼすため,膜の誘電率は低いことが望ましい.我々は液相堆積法により低誘電率を示す窒化炭素の成膜を報告している.窒化炭素を誘電体膜として適用する場合,大面積基板上への成膜は必須であると考えられる.そこで今回,成膜面積を拡大する場合に重要である印加電圧や溶液温度などの堆積条件の最適化について考察した.
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小嶋 隆幸, 水口 将輝, 高梨 弘毅
セッションID: 15P-25S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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Cu
3Au(001)上にCu-
x%Au薄膜(
x = 0 ~ 20)を成長し、Auの添加効果を調べた。膜厚50 nm成長後のSTM像において、Cu単体(
x = 0)薄膜では粗大な3次元島が観察されたが、Auを添加した薄膜では原子レベルで平坦な2次元表面が観察された。RMSラフネスはCu単体では2.48 nmであったが、僅か2.5%のAuを添加しただけで、0.24 nmにまで低減され、平坦性が劇的に向上した。
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清野 裕司, カートハウス オラフ
セッションID: 15P-26Y
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
会議録・要旨集
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ポリスチレン溶液に添加剤としてキトサンや酢酸を加えることにより選択的にポリスチレンを析出させる方法を開発した。この方法は湿度によりマイクロパターンを制御することが可能であり、また容易で安価な方法のため太陽電池の表面加工や使い捨てセキュリティーシステムなど大面積や低価格を求められる用途応用することが期待される。
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小林 中, 太田 温子, 鉄本 健太, 熊谷 寛
セッションID: 15P-27
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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W表面上の3つの異なる結晶面(011)、(112)、(013)における単一のW原子上から放出されるHeとNe電界イオンをパルス計数計測し、イオン生成率を決める主要要因である局所的な電場強度、ガス供給率、各結晶面の状態密度からの寄与の違いについて、印加電圧とガス圧依存性に関する測定データを基に比較検討を行った。その結果、単一原子上でのイオン生成率は各結晶面の非占有状態密度の違いを最も強く反映している事が分かった。
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小林 中, 山? 健太朗, 山田 達気, 熊谷 寛
セッションID: 15P-28
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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イメージングガスであるHeに極微量のNeガスを混合した場合における単一W原子上でのイオン生成率の電場強度とNe混合割合依存性を測定し、HeとNeそれぞれの電界吸着構造からのイオン生成率を分離して評価した。また、He、Neを単独で用いた場合の結果と比較する事により、W原子直上でのNeの電界イオン化が電場強度の増加に従って著しく低下し、逆にHeの電界イオン化が支配的になる様子を定量的に捉える事が出来た。
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西野宮 卓, 林 俊一
セッションID: 15P-29Y
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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従来の二次イオン質量分析法(SIMS)では、nmオーダーの深さ方向分析には低速酸素イオンビーム照射が行われてきた。しかし、活性な酸素を用いたSIMS測定ではマトリックス効果による定量性について課題があった。そこで、SIMSおよび共鳴多光子イオン化によるスパッタ中性粒子分析法(SNMS)を用いて極薄多層膜の深さ方向分析を行い、低速酸素イオンビーム照射が深さ方向分析の定量性に及ぼす影響を検討したので、これについて報告する。
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上原 広充, 小川 貴史, 高草木 達, 朝倉 清高
セッションID: 15P-30Y
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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ドデカンチオールで保護した白金微粒子を高配向熱分解グラファイト(HOPG)上にスピンコート法を用いて分散させ薄膜を作成した。電気化学測定では酸化還元サイクルを繰り返すごとに保護剤が脱離し凝集していく様子が確認された。HOPG/電解質/白金微粒子の相互作用を評価するため現在電解質溶液中での広域X線吸収微細構造 (EXAFS) 測定を試みている。
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甲山 智規, 金田 直之, 武内 修, 重川 秀実
セッションID: 15P-31
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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多探針STMでは、探針から探針に電流を流すために探針のバイアス電圧を変化したり、また試料表面の電位計測を探針で行う必要がある。しかし、配線の浮遊容量やトンネル抵抗により測定に悪影響を及ぼしていた。我々は、プリアンプに容量補償機能を実装することによって、測定精度を高め、測定帯域を伸ばすことに成功した。また、測定に最適な補償回路の調整方法や安定性も評価し、実用的なプリアンプの開発を行った。
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大西 桂子, 藤田 大介
セッションID: 15P-32
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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半導体デバイスにおける線幅の計測は、SEMで行うのが一般的であったが、デバ
イスの微細化に伴い、より精密な計測法が求められている。AFMによる線幅の計
測には、探針の形状が有限であることにより、実際よりも太く見えてしまうとい
う問題がある。この効果を補正するためには、探針先端の形状が既知である必要
がある。今回、我々は、より確からしい探針形状効果補正をするための指針を示す。
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橋村 詩織, 武田 さくら, 大門 寛
セッションID: 15P-33S
発行日: 2011年
公開日: 2011/12/15
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現在までにSi(111)-Li表面については、1980年代に大門・一宮らによってδ7×7、3×1、√3×√3などの相が報告されている。本研究ではRHEEDを用いてSi温度が室温から900℃におけるSi(111)-Li表面の相変化を詳しく観測し、従来とは異なる√3×√3などの新しい相をいくつか見出した。また、新たに観測された7×7スポット強度の吸着量依存性をもとに、Liの初期吸着構造の変化を検討した結果を報告する。
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