抗原ペプチドを内包し提示反応を行うMHC(Major HistoCompatibility)2量体タンパク質は免疫系の重要分子である。本研究では金ナノ結晶を標識したMHC/ペプチド複合体を基板表面に高分子を介し、Diffracted X-ray Tracking( DXT)を用いて1分子ダイナミクスを計測した。その結果、1分子運動方向と、通常、バイオ計測でルーチン的に用いられるSDS-PAGEより得られた複合体安定性との相関を詳細に解析することに成功した。発表時には分子破壊のないDXTを用いたin vivo 1分子安定性評価法も紹介する。