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八瀬 清志
セッションID: 26Ca01
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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有機EL、トランジスタ、太陽電池など実用化が見えてきた有機薄膜デバイスの現状と将来展望を概観する。
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臼井 博明
セッションID: 26Ca02
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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無機基板表面に形成した高分子薄膜は、界面に安定な化学結合を持たず、付着強度、モルフォロジー、電荷注入など、さまざまな問題を生じうる。そこで末端に反応性部位を持つ自己組織化膜を無機基板表面に形成し、この上に反応性モノマーを物理蒸着して高分子薄膜を形成する手法を試みた。これによって付着強度が高く平坦性に優れた高分子薄膜を形成することが可能となり、基板から高分子薄膜への電荷注入の改善も可能となった。
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松尾 豊
セッションID: 26Ca03
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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有機パイ電子共役系分子の設計と合成化学から始まる化学的アプローチによる有機薄膜太陽電池の研究開発についての講演を行う.優れた電子アクセプター材料としてのフラーレン誘導体の開発,安定な電子ドナー材料としてのポルフィリン誘導体およびテトラセン誘導体の開発,界面のポテンシャル制御,合成した有機半導体分子を用いての順型および逆型有機薄膜太陽電池の作製,および,社会との対話について紹介する.
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戸嶋 直樹
セッションID: 26Ca04
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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有機熱電材料は比較的新しい分野である。わずか15年前までは、導電性高分子を熱電変換材料に用いることはできないというのが一般的な考えであった。しかし今では、熱電性能指数0.42という値が報告されるにまで導電性高分子の熱電性能は向上し、その発展に大きな期待が寄せられている。今後、どのような展開が可能か、熱電性能はどこまで向上し、どのような分野への応用展開が可能かを考えたい。
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寺尾 潤
セッションID: 26Ca05
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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共役鎖を環状分子により被覆した分子ワイヤを自己包接、伸張固定化、重合により合成した。得られた分子ワイヤは鎖間の相互作用が被覆により軽減され、高い溶解性、安定性、発光特性および導電特性を示した。また、被覆型共役モノマーと機能性分子との共重合反応により外部刺激応答部位を有する分子ワイヤの合成に成功するとともに、ナノ空間内での重合による分子配線法を開発し、種々の分子エレクトロニクス素子の作製を行った。
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大内 幸雄
セッションID: 26Cp01
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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和周波分光法がU.C.BerkeleyのY.R.Shenらによって創始されてから四半世紀が経過しようとしている。現在、同法の表面・界面現象への適用性については世界的にも広く認知されているところであるが、欠点や注意すべき点などについても着実に理解が進んできた。本講演では和周波分光法の誕生から展開をまとめ、その将来性について議論を深めていくことを目的とする。
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野口 秀典
セッションID: 26Cp02
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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触媒反応や電極反応などの多くの化学反応は物質の表面や界面で起こる。よって、界面反応の機構や表面特性の理解には、界面分子構造の高感度な計測が不可欠である。しかし、超真空下での表面科学の研究で利用される電子線をプローブとする計測法は、溶液中では利用できないため、界面分子の構造に関する情報を、高感度かつ選択的に測定できる手法が求められる。ここではSFG を電極/溶液界面へ適応例についていくつか紹介する。
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渡邊 一也
セッションID: 26Cp03
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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フェムト秒パルスレーザーを用いた時間分解赤外可視和周波発生振動分光の歴史と最先端について解説する。特に講演者らが行っている、超高真空下の固体表面を対象とした吸着種の光刺激ダイナミクスの研究への適用例を中心に紹介する。
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石橋 孝章
セッションID: 26Cp04
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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電子共鳴条件下での振動SFG分光法の特徴と応用例に関して講演する.
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山口 祥一
セッションID: 26Cp05
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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界面研究の様々な実験手段の中で,和周波発生分光は非常にユニークな位置を占めている.従来の和周波発生分光の信号は|
χ(2)|
2に比例する.そのため従来法には,定量性が低い,配向を示す符号の情報が失われる,といった深刻な問題があった.我々はそれらの問題を解決するために,
χ(2)の実部と虚部のスペクトルを分離して与えるヘテロダイン検出和周波発生分光を新たに開発し,液体や固体の界面に適用してきた.
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橋詰 富博
セッションID: 26Cp06
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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ハインリッヒ・ローラー博士は80歳の誕生日をまたずに2013年5月16日に逝去されました。ローラー博士の偉大な功績を偲び、STMの発明、発展、STM余話について話します。
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川合 眞紀, 上羽 弘, 金 有洙
セッションID: 26Cp07
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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吸着分子の単分子分光を紹介する.振動分光については,アクションスペクトルが振動状態密度を反映することから,振動励起に付随する化学反応の詳細が解析できる.反応を誘起する臨界電圧や,電流に対する反応次数など実験から求められる数値が,アクションスペクトルの理論解析からも大変良い一致をみることなど,最近の理論解析の紹介も含めて講演する.
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吉川 元起
セッションID: 26Cp08
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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ナノメカニカルセンサーは、ガス分子から生体分子に及ぶ広範な検体を測定可能であり、次世代センサーとして各分野への貢献が期待されている。我々は、従来のカンチレバー型の常識を覆す構造最適化を行うことで、感度・サイズ・安定性など、全ての項目で従来型を凌駕するピエゾ抵抗膜型表面応力センサー(Membrane-type Surface stress Sensor; MSS)の開発に成功した。
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谷井 孝至
セッションID: 26Da01
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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有機シラン単分子膜を用いた細胞パターニングについて紹介する。最初に、パターン上でがん細胞の接着能を定量評価できることを示す。緑茶カテキンを接着抑制剤として、転移性がん細胞のパターン表面への接着がカテキンによって抑制されることを示す。次に、人工神経細胞回路を作製する手法について紹介する。パターン上で神経細胞を培養することにより、軸索と樹状突起とを制御でき、さらに神経突起同士を接続できることを示す。
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古川 一暁, 上野 祐子
セッションID: 26Da02
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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固体表面に酸化グラフェン(GO)を固定し、GO表面をアプタマ(DNA鎖)で修飾して、タンパク質認識機構を構築した。本講演ではGOが固体表面に固定されている特長を活かした研究を紹介する。はじめに、GO表面でのタンパク質認識反応を、GO単一片を用いて追跡した例を述べる。次に、マイクロ流路デバイスとの融合によるGO表面のマイクロパターニングと、この技術を用いたタンパク質検出アレイについて述べる。
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山口 央
セッションID: 26Da03
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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無機ナノポーラス材料は,比較的安定なナノ空間をバイオ分析場として提供する。本講演では,ナノ空間特有の物性について紹介すると共に,無機ナノポーラス材料を利用することで可能となるバイオ分析について述べる。
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谷口 正輝
セッションID: 26Da04
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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1分子シークエンサーは、個別化医療を担う次々世代DNAシークエンサーとして期待されている。ナノポア構造を用いて、トンネル電流により、DNAやRNAの塩基配列を決定する1分子シークエンサーのコア技術は、トンネル電流により1塩基分子を読み出す1分子識別技術と、ナノポア内を通過する1分子の速度を制御する1分子速度制御技術である。本講演では、これら2つのコア技術について紹介する。
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松尾 二郎, 中川 俊一郎, 鳥居 聡太, 藤井 麻樹子, 瀬木 利夫, 青木 学聡
セッションID: 26Da05
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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脂肪酸や脂質分子は、細胞膜の主要構成分子だけでなく様々なシグナル伝達物質としての役目も負っている興味深い分子である。クラスターSIMS法では多数の脂質分子イオンを同時に高感度に検出でき、その分布を可視化する分子イメージングできるという利点がある。脂質分子の高感度検出とその分子イメージングへの応用について、実サンプルの評価結果交えて議論する。
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臼倉 英治, 柳瀬 雄輝, 岡本 晃一, 玉田 薫
セッションID: 26Da06
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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ナノサイズの貴金属粒子に特定の波長の光を当てると、局在型表面プラズモン現象が起き、その微粒子の粒径程度の範囲内で電場が増強される。さらに、隣接した粒子間ではより電場が増強されることが知られている。今回、銀微粒子を2次元展開した単層膜を転写した基板を作製し、蛍光顕微鏡と組み合わせて蛍光プローブや染色した細胞を観察した。その結果、局在型表面プラズモンによる蛍光増強が観測された。
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平野 愛弓, 石成 裕, 木村 康男, 庭野 道夫
セッションID: 26Da07
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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近年,hERGチャネルに対する副作用の問題から,新薬開発においてイオンチャネル電流を評価することの重要性が高まっており,イオンチャネルを包埋した人工脂質二分子膜は,薬物作用評価系として注目されるようになった.我々は,半導体微細加工との融合により安定な二分子膜を形成できることを報告してきたが,本研究では,この二分子膜にhERGチャネルを包埋し,薬物作用の長時間計測について検討を行ったので報告する.
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中嶋 健, 藤波 想, 王 東, 劉 浩, Nguyen Kim Hung, 伊藤 万喜子
セッションID: 26Dp01
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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原子間力顕微鏡を用いて、高分子ガラス、ゴム、プラスチックなどに見られる数ナノメートルスケールからサブミクロンスケールの不均一構造について議論する。ガラスについてはタッピングモードで得られたエネルギー散逸像に見られた粘性由来の不均一構造を、ゴムについては弾性率像に見られた架橋構造の不均一構造を議論する。またプラスチックについては変形と破壊に関連して生じた不均一構造を議論する。
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藤波 想, 伊藤 万喜子, 中嶋 健
セッションID: 26Dp02
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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原子間力顕微鏡を用いたフォース測定においては,マクロな力学測定に比べて接触面積,変形する体積が小さいため,表面力の影響が無視できなくなる。これらを考慮にいれたモデルは,70年代以降いくつか提唱されてきているが,正しく理解して使われているとは言いがたい。本研究では各モデルの表面力の考慮のしかたと妥当性について議論し,数MPaから数GPaの高分子材料系において実際に適応した結果についても紹介する。
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西森 一喜, 関谷 和貴, 楊 春明, Raghunatha Rebby Kumetha, 高橋 功
セッションID: 26Dp03
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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非晶質高分子ポリスチレンは、ガラス転移点以下において体積膨張係数が負になる現象(負膨張)が観測されている。我々は、トルエンに単分散ポリスチレン(Mw853000)を溶かした溶液をSi(100)基板上にSpin-Coatingして成膜し、アニールすることによってサンプルを作成した。今回は、室温から127℃までのPS薄膜の熱的挙動を、X線反射率法や赤外分光、および原子間力顕微鏡による評価を発表する。
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山崎 憲慈, 荻野 俊郎
セッションID: 26Dp04
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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グラフェンは炭素原子1層のシート状の物質であるが、その優れた特性から広い分野での応用が期待されている。溶液中での応用に関しては高感度センサや生体機能の反応場としての利用などが期待されている。本発表ではグラフェンの溶液環境での応用に向けてグラフェンの周囲にリンカー分子を化学結合による固定化とグラフェン表面への繋ぎ止め膜形成について報告する。
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志摩 祐介, 井関 亮介, 竹本 淳平, 高橋 功
セッションID: 26Dp05S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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導電性高分子P3HTは有機トランジスタや太陽電池等の材料として注目されている。有機薄膜素子は導電性高分子と絶縁性高分子の多層膜構造を基本構造とするが、高温条件下での急峻な界面構造の維持には課題が多い。今回、絶縁性高分子PVPhをはじめとする数種類の基板上にP3HT薄膜を形成し、微小角入射広角X線散乱(GI-WAXS)やX線反射率(XR)を用いて温度変化に伴う結晶性、表面・界面ラフネス等の基板効果について定量的な知見を得たので報告する。
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長谷川 友里, 山田 洋一, 佐々木 正洋, 若山 裕
セッションID: 26Dp06
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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フタロシアニンはKドープによりその電気的性質が絶縁体から金属へと変化することが知られているが、その際の微視的な構造変化については詳細な理解が得られていない。そこで本研究では、Kドープ量を変化させた場合のフタロシアニン単分子膜の構造変化を、走査型トンネル顕微鏡を用いてナノスケールで観察した。Kドープに伴い、単分子膜の無秩序化が観察された。
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青柳 里果, 島内 寿徳
セッションID: 26Dp07
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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金基板上に構築した脂質膜と相互作用させたアミロイドベータ(1-40)の配向および構造を飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)を用いて評価した。TOF-SIMSデータを多変量解析で解析することにより、アミロイドベータの凝集部分を他と識別し、構造変化を評価した。
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並河 英紀, 猪股 雄介, 山口 大樹, 鵜浦 啓
セッションID: 26Dp08
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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ポリオキソメタレート (POM) はペプチドやタンパク質などの生体分子と静電的に相互作用し失活させることが近年報告されている。一方、POMと比較して数桁も大きな細胞などとの相互作用に関しては不明な点が多く、モデル研究に基づいた機構解明が急務の課題である。本研究では、モデル細胞膜に対して種々の構造を有するPOMが示す活性の評価を行い、POMによるモデル細胞膜の崩壊機構の解明を目指す。
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片岡 知歩, 樋口 麗保子
セッションID: 26Dp09
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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ガラスおよび酸化シリコン表面へのDOTAPベシクルの吸着挙動について研究を行った。pHを変化させることによってベシクル-表面間静電相互作用を変化させ、吸着挙動の変化を調べたところ、平面膜の形成確率はpHに依存することが分かった。しかしそのpH依存性は、静電気力とファンデアワールス力では説明することができない。また、平面膜の拡散定数およびベシクル開裂挙動もpHに大きく依存することが分かった。
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徳江 真紀, 関口 博史, 星指 健太郎, 西野 有里, 八木 直人, 宮澤 淳夫, 佐々木 裕次
セッションID: 26Dp10S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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ニコチン性アセチルコリン受容体は5つのサブユニットからなるリガンド開閉膜タンパク質である。その運動機構を調べるためにX線一分子追跡法を用いた。金基板に固定したタンパク質に金ナノ結晶を結合させ、その金属表面からの回折点を観測することで間接的にニコチン性アセチルコリン受容体の運動を観測した。
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松下 祐福, 小園 晴生, 一柳 光平, 関口 博史, 佐々木 裕次
セッションID: 26Dp11S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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抗原ペプチドを内包し提示反応を行うMHC(Major HistoCompatibility)2量体タンパク質は免疫系の重要分子である。本研究では金ナノ結晶を標識したMHC/ペプチド複合体を基板表面に高分子を介し、Diffracted X-ray Tracking( DXT)を用いて1分子ダイナミクスを計測した。その結果、1分子運動方向と、通常、バイオ計測でルーチン的に用いられるSDS-PAGEより得られた複合体安定性との相関を詳細に解析することに成功した。発表時には分子破壊のないDXTを用いた
in vivo 1分子安定性評価法も紹介する。
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塩足 亮隼, 北口 雄也, 奥山 弘, 八田 振一郎, 有賀 哲也
セッションID: 26Ep01
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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一酸化窒素(NO)の不対電子はその磁性や反応性に強く関わっており、金属表面に吸着することで多くの場合、その特性は失われると考えられている。一方、dバンドの影響の小さい貴金属表面では不対電子は生き残る可能性があると理論的に予想されており、実験による検証が望まれている。本研究ではCu(110)表面上のNOに対して、単分子レベルで価電子状態を評価し、2π*軌道が半閉殻の状態を保っていることを発見した。
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塩澤 佑一朗, 小板谷 貴典, 向井 孝三, 吉本 真也, 吉信 淳
セッションID: 26Ep02S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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銅表面におけるギ酸の分解反応は、二酸化炭素によるメタノール合成の素過程と関連しており重要な反応系である。本研究では、Cu(111)においてギ酸の解離によって生成したフォルメートを時間分解赤外反射吸収分光(TR-IRAS)を用いて研究した。測定結果から、ギ酸分子からモノデンテートフォルメートを経てバイデンテートフォルメートに至る配向変化のキネティクスが明らかになった。
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中山 貴裕, 今井 裕司, 木村 康男, 庭野 道夫
セッションID: 26Ep03
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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Pdは水素を発熱的に吸収し、またそれに伴い体積膨張することが知られており、この性質を応用した水素吸着合金、水素透過膜や水素センサに関する研究が盛んに行われている。Pdを応用するにあたってPdへの水素吸収脱離反応の機構を知ることは重要な要素である。そこで本研究では、多重内部反射型赤外吸収分光法(MIR-IRAS)を用いて、Pdへの水素吸着脱離反応のその場観察を行った。
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折田 秀夫, 久保 利隆, 村上 純一
セッションID: 26Ep04
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Pd薄膜に酸素または水が吸着している時に、窒素分子が強く吸着することが
実験で分かっている。PdOは正方格子結晶であることから、Pd(001)面上に作成させ、窒素分子の吸着をDFTにより検討した。PdO(001)面はPd(001)面と格子ミスマッチが約10%あるが、PdO結晶の1ユニット分の厚さにすれば、計算上安定に作成
できた。窒素分子はatop型がbridge型より、約0.1 eV安定に吸着することが分かっ
た。現在吸着窒素分子の水素化を検討している。
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武安 光太郎, 小倉 正平, 福谷 克之
セッションID: 26Ep05
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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SrTiO_3(001)表面に水素原子・分子線を照射し,散乱された水素分子の核スピン状態を多光子共鳴イオン化法(REMPI)によって測定した。電子状態を変化させたSrTiO
3表面で散乱された水素分子のオルソ・パラ比の測定結果を示し,散乱時のオルソ・パラ転換に対する表面電子系の寄与について議論する。
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小川 哲矢, 渋谷 陸, 川原井 圭一, 櫻井 雅崇, 近藤 剛弘, 中村 潤児
セッションID: 26Ep06
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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我々はこれまで、グラファイト表面の欠陥近傍の炭素がフェルミ準位近傍の非占有側に局在化した電子準位をもつことを報告してきた。この電子準位がルイス酸点として機能すると考え、Arイオン衝撃によって欠陥を導入したグラファイト表面でのNH
3吸着特性をTPD、He原子線散乱法、XPSによって調べた。この結果110 Kにおいて、欠陥近傍の炭素がNH
3と弱く化学吸着し、ルイス酸点として機能していることがわかった。
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紋谷 祐爾, 吉田 真明, 豊島 遼, 鈴木 和馬, 江森 万里, 折田 秀夫, 山根 宏之, 長坂 将成, 小澤 健一, 坂間 弘, 阿部 ...
セッションID: 26Ep07
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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窒素ドープ酸化チタンは太陽光エネルギー有効利用のために期待されている可視光応答光触媒の一つであり、近年盛んに研究されている。本研究では、TiO
2単結晶基板をモデル系として用い、準大気圧X線光電子分光によりNH
3 雰囲気下での窒素ドーピング過程について調べた。その結果、価電子帯上端の変化をもたらす窒素種を見出し、この窒素種の化学状態に関する情報を得ることができた。
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伊藤 未希雄, 野口 秀典, 潘 成思, 高田 剛, 堂免 一成, 魚崎 浩平
セッションID: 26Ep08
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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可視光応答型光触媒 LaMg
1/3Ta
2/3O
2N (LMTON)は有望な水分解反応用の光触媒である。光触媒の反応機構、活性の議論には光触媒表面におけるキャリアの挙動を理解する必要がある。本研究ではRh助触媒を担持したLMTONの可視光照射による電子の生成、助触媒上への移動、消費過程を、助触媒に吸着したCO分子をプローブとし、可視光ポンプ-赤外光プローブ法により赤外スペクトルの変化として捉えた。
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吉田 真明, 権 成浩, 蓬田 匠, 峯尾 岳大, 新田 清文, 加藤 和男, 増田 卓也, 仁谷 浩明, 阿部 仁, 高草木 達, 宇留 ...
セッションID: 26Ep09
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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In-Situ X線吸収分光法により、光触媒反応中における酸化マンガン助触媒の価数変化を測定し、励起キャリアの移動を観測することを目的として実験を行った。酸化マンガンを担持したチタン酸ストロンチウム光触媒に硝酸銀水溶液中で紫外光を照射すると、酸化マンガン助触媒が3価から4価に酸化され、光触媒上から酸化マンガン助触媒へ励起ホールが移動する様子を観測できることを見出した。
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峯尾 岳大, 吉田 真明, 蓬田 匠, 新田 清文, 加藤 和男, 増田 卓也, 仁谷 浩明, 阿部 仁, 高草木 達, 宇留賀 朋哉, 朝 ...
セッションID: 26Ep10S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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水分解用半導体光電極上のリン酸コバルト(Co-Pi)酸素生成助触媒について、Co-K端およびP-K端、K-K端XAFS測定を行い、光電極反応下でのCo-Pi助触媒の構造と化学状態の変化を調べた。これまでCo-Pi中のコバルト種は3価以上であることが知られていたが、本研究では反応初期過程においてコバルト2価種が観測され、光電極反応の進行とともにCo-Piの化学状態が変化することが分かった。
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内橋 隆
セッションID: 26Fa04
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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シリコン表面超構造Si(111)-(R7xR3)-Inにおいて、電気伝導測定によって巨視的な超伝導状態の存在を実証した。講演では、今後重要になると思われる表面科学と低温物性研究との関わりについても言及したい。
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神崎 慎二, 向島 健太, 虻川 匡司
セッションID: 26Fa05S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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Si(111)-√7×√3-In表面は、表面が超伝導特性を示すことが発見され、注目を集めている。この表面は、STM等での解析は行われているものの、精密な表面原子配列はわかっていない。そこで、3次元的に逆格子空間を観測することで、3次元的な表面構造を決定できるワイゼンベルグRHEEDを用いて表面構造を調べた。
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山内 和人, 佐野 泰久, 有馬 健太
セッションID: 26Fp01
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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材料表面の化学エッチングに基準面を導入することによって、従来の研磨法と同様に表面凸部からの選択的な除去を実現した。本手法を単結晶SiC、GaN、ZnO等に適用した結果、幾何学的かつ結晶学的に非常に高度に規定された表面の得ることに成功した。それぞれ材料について、エッチング後表面の分析・評価の結果やエッチングメカニズム検討の結果などを紹介する。
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木工 淳, 高草木 達, モハマド ナビル イムラン ビン アブドル ラフマン, 上原 広充, 有賀 寛子, 朝倉 清高
セッションID: 26Fp02S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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金原子数が規定された有機保護金クラスター(Au10(PPh3)8Cl2)をTiO2(110)単結晶表面上に担持し,酸素プラズマ照射により有機保護基を除去すると共に,サイズの制御された金ナノ粒子の調製を試みた.有機保護金クラスターの担持量やプラズマ照射条件を系統的に変化させ、各条件での金ナノ粒子のサイズや化学状態の変化を原子間力顕微鏡とX線光電子分光法により調べた.
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服部 梓, 岡田 浩一, 櫛崎 貴吉, 藤原 宏平, 田中 秀和
セッションID: 26Fp03
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
会議録・要旨集
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我々は、トップダウン・ボトムアップナノプロセスを融合させた独自のナノ構造創製技術
「3次元ナノテンプレートPLD法」を開発した。この手法では、3次元形状を人工的にデザインし、
またサイズを原子・分子層厚さ単位で制御したナノ超構造体の作製が可能である。
強磁性半導体(Fe,Zn)
3O
4の、ナノボックス、ナノ細線、ナノ狭窄構造の創製に成功しており、
ナノ構造体の特性評価も行った。
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尾白 佳大, 小川 修一, 佐藤 元伸, 二瓶 瑞久, 高桑 雄二
セッションID: 26Fp04S
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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光電子制御プラズマCVDを用いた多層グラフェン成長において、CH
4/ArおよびCH
4/H
2の二種類の原料ガスを用いて実験を行い成長様式の変化と電気的特性に及ぼす影響を調査した。CH
4/H
2はCH
4/Arよりも単位C当たりの堆積量が多く抵抗率も低いことからHラジカルはCH
4のかい離を促し、グラフェンエッジの不要なH原子を引き抜くことが示唆された。
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一柳 光平, 関口 博史, 佐藤 篤志, 野澤 俊介, 富田 文菜, 星野 学, 足立 伸一, 佐々木 裕次
セッションID: 26Fp05
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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デバイスの高集積化に伴うジュール熱の発生からの熱拡散過程の評価法の確立が必要である。従来の可視光を用いた反射率測定からパルスX線を用いた時間分解X線回折測定にすることでナノ結晶内の格子定数変化から温度を直接観測することが可能になった。本研究では、基板上の金ナノ結晶の熱拡散過程観測と金ナノ結晶表面に有機分子を修飾しナノ結晶の高効率冷却を試みた。ナノ秒以下の温度拡散過程の制御法について議論する。
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酒巻 真粧子, 雨宮 健太
セッションID: 26Fp06
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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X線磁気円二色性(XMCD)とRHEEDを用いて、FeNi薄膜中のFe,Ni各層の構造と磁気異方性を調べた。この系において垂直磁気異方性を実現するためには、Fe層の磁気異方性を歪みによって制御することが有効であることがわかってきた。そこでNiCuバッファ層を下地層として用い、FeNi層に与える歪みを系統的に変化させ、それがFe層の磁気異方性に与える影響と磁気異方性制御の可能性について検討を行った。
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兵頭 俊夫, 深谷 有喜, 望月 出海, 前川 雅樹, 和田 健, 設楽 哲夫, 一宮 彪彦, 河裾 厚男
セッションID: 26Fp07
発行日: 2013年
公開日: 2013/11/26
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RHEPDはいくつかの表面構造の決定に重要な役割を果たしてきた。Na-22 を陽電子源とする極めて弱いビームでこれが可能であったのは、陽電子と表面原子の相互作用が単純であるため、および全反射が起きるためである。最近、KEKの高輝度・高強度低速陽電子ビームを用いた RHEPD 装置が稼働を始めた。これにより、全反射を活かした飛躍的発展(TRPD)が可能になった。
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