科学・技術研究
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原著
プラグインハイブリッド船の開発経緯とその研究経験から学ぶこと
 
南 繁行
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2012 年 1 巻 2 号 p. 115-122

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抄録
日本ではまだ普及が途に就いたばかりである電動船の魅力について最初に記載し、その実現における技術的課題を明らかにした。更に、船という、信頼性こそが一番重要と思われる乗り物における、航続性能とロバスト性能を向上させるために、プラグインハイブリッド船(Plug-in Hybrid Boat: PHEB)が有効であることを示した。本論文では、試作した2艇についての開発経緯と、その特徴、及び得られた特性について述べた。試作艇を評価した結果、目的とする実用的でかつ低騒音、低振動、排ガスの出ない特徴が電動船モードでは得られ、ハイブリッド船としての高い信頼性があることも明らかになった。結論では、この研究を通じて感じた、日本の繁栄の行く末についての私論を述べた。電池で航行する電動船は、日本の技術者にとって、その能力を発揮できる分野にも拘わらず、その開発が諸外国よりも遅れをとっている理由についても論じた。
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© 2012 科学・技術研究会

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