科学・技術研究
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短報
車用調光液晶シートに用いられる高分子ネットワークの熱的性質
氏家 誠司馬場 潤一三宮 礼茄那谷 雅則
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 10 巻 2 号 p. 197-200

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抄録
調光液晶シートは、電極基材の間に(高分子ネットワーク/液晶)複合膜(PNLC)を挟み込んだ構造をもち、電場駆動によって光の透過と遮蔽を可逆的に行うことができる。本研究では、PNLCの機能に重要な役割を果たす高分子ネットワークの熱的性質について調べた。高分子ネットワークの熱機械分析(TMA)測定の結果から、ガラス転移温度は87 ℃、熱膨張率は、室温~120 ℃の範囲で1.05×10–4/Kであることが明らかになった。この熱膨張率は調光液晶シートの基材として用いられるポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂と同程度である。PNLCの電極基材面に平行な断面についての走査電子顕微鏡(SEM)観察から、高分子ネットワークは液晶連続相が存在する径0.5~1.4 µmの孔をもち、0.9~1.0 µmの孔径が全体の52 %を占めることが明らかになった。高分子ネットワークを1時間加熱処理(40、60、80、100 ℃)しても、孔径はほとんど変化しなかった。
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