抄録
半導体集積回路には、ウェハと呼ばれる微細な凹凸を限界まで排除した超平坦な基板が使用されている。このような平坦な基板を製造するために、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing: CMP)という研磨技術が用いられる。特に、CMPに用いられる高分子系研磨パッドには、研磨スラリー材の保持や研磨生成物の排出を容易にするため、空孔を有している。本研究では、強度に優れる高分子系CMP研磨パッドに空孔を形成するため、中空マイクロカプセルの開発を目的としている。クロロベンゼンを芯物質、メラミン-ホルムアルデヒド骨格を壁材としたマイクロカプセルの調製を行い、その後の乾燥工程によって、クロロベンゼンを除去することで中空マイクロカプセルの調製を行った。具体的にマイクロカプセルの調製条件(乳化時の撹拌速度、カプセル壁材料の濃度、連続相に対する分散相の体積比率)によるカプセル形態や平均粒子径の検討、平均粒子径と嵩密度の関係、中空構造を保持するための乾燥方法の検討を行った。結果として、平均粒子径として5-30 µm、嵩密度として0.3 g/cm3以下の中空マイクロカプセルが調製できた。