抄録
カメラの発達により、色々な場面での撮影が可能となった。さらにカメラの解像度も高くなったため、カメラで撮影した情景内の文字を認識することも可能となった。我々の周囲には数多くの文字が存在しており、それらは有益な情報をもたらしている。よって、もし情景内の文字情報を自動的に認識することが可能となれば、様々なシステムにおいて役に立つと考えられる。しかし、文字認識のためには文字列の位置を特定する必要があり、困難を伴う。本論文では、連結成分抽出法とCSERを用いて、背景を分離し文字候補を抽出する。さらに、文字候補を絞り込むためにOCRスコアとヒストグラムを用いた。また、OCRスコアを用いることで、既存研究では不可能であった1文字からなる文字領域を抽出することが可能となった。そして、提案手法を用いた実験では、抽出精度74.6 %という結果が得られた。