希土類元素の中からイオン半径の最も小さいスカンジウム(Sc)、イオン半径の最も大きいランタン(La)、中間付近のイオン半径のガドリニウム(Gd)を選び、それら希土類元素がコマツナの種子の発芽と播種後3日間の生長へ及ぼす影響を調べた。Sc、Gd、La源として、それぞれScCl3・6H2O、GdCl3・6H2O、LaCl3・7H2Oを用い、異なる濃度のSc、Gd、Laを含有した試験用水と対照区(イオン交換水)でのコマツナの発芽度合および生長度合を比較した結果、希土類元素の添加による発芽への明らかな有意性は観察されず、希土類元素の種類および試験用水の濃度による発芽度合の違いも認められなかった。一方、希土類元素の添加による生長への促進効果は、Scで認められた。